2019/03/22-24 東京モーターサイクルショー

DUCATI

PANIGALE V4R


中身に対して箱が大きすぎるよね、なんて決して申しません。

DAINESE

ロッシのツナギが展示されていたので、説明員(女性)の方に「これってホンモノですか?」と聞いたところ、「ホンモノなのよ~、イタリア人はこいういうのに説明書きなんかしないのよね~」との回答をいただきました。(・・・ええ?このブースは日本人が作ったんじゃないの?)と心の中で思いましたが、口に出さずにやり過ごしました。


このヘルメットも正真正銘、本人が被っていたホンモノだそうです。無論、説明書きはございません。


「スカイレーシングチーム VR|46」はイタリアの若手らにチャンスを提供することが目的のチームとのことですが、説明書きがないので誰のツナギか分かりません・・・


D-AIR。説明書きはありません。

しかし、豪華なパンフレットをいただきました。D-AIRは本当に興味深い安全システムなので、ここにエッセンスをご紹介させていただきます。(ただの革屋じゃないですね。日本人はイタ物を侮りがちですが、うかうかしてられません!)

HYOD

ツナギ製作を実演されていました。

AGV

2輪、4輪業界の世界的な流れに乗って、クラシックデザインを現代の技術で再現したシリーズを大々的に展開。今までのAGVには無かったセンス。AGVは現在ダイネーゼ傘下にあり、親会社の強い影響があるのでしょう。

ドゥカティ・パゾの名前の由来となったレンツオ・パゾリーニのレプリカ。シブすぎる。他では絶対見られないチョイス。


言わずと知れたジャコモ・アゴスチーニ、


バリー・シーンのレプリカ。このへんの有名どころは、ちょっと食傷気味と言ったら怒られますか・・・


待望のマルコ・ルッキネリ。


ルッキネルリが全盛期に被っていたヘルメットは、このグラフィックでしたが、実のところ、同じイタリアのNAVA製でした。

私の知る限り、当時、NAVA純正のデカールキットが用意されていて、自分で貼るようになっていました。メーカーで貼った完成品もあったのかも・・・

ルッキーがAGVを被っていたのは、キャリア末期のカジバ時代。とはいえ、この頃でもデイトナのBOTTや初期のWSBKで活躍していましたので、このグラフィックもファンが多いのですが。


日本ではよく知られていない世界GPの小排気量クラス(50cc、80cc、125cc)で活躍した選手ゆえか「アンヘル・ニエト」と聞いてもピンとこない人は多いかもしれません。自国スペインでは国民的英雄です。


右の目玉ヘルメット、上で紹介したパゾリーニがお椀ヘルメット時代に被っていたデザインです。

日本では「ヘルメットにギョロ目」は鈴木忠男氏の(ひいては氏の率いる「SP忠男RT」の)専売特許と知られています。日本のオートバイレース黎明期の60年代から忠男氏が目玉ヘルメットを被って活躍されている写真を見れば、目玉ヘルメットの起源はSP忠男にあり、との確信に至るのも当然のことと言えましょう。

ところが、世界のことをそれなりに知るようになると、目玉の起源はパゾリーニだったのではないかと思うようになりましたね。60年代の日本とヨーロッパ、今と比べると途方もない距離があったのは想像に難くありません。かといって、情報が全く届かなかったわけでもありません。当時を語るベテラン・レーサーたちの談話を聞くに、むしろ距離があった分、今より貪欲に世界の動向に目を向け、その情報を吸収しようとしていたことが分かります。忠男氏も、どこかでパゾリーニのヘルメットを見る機会があったのではないでしょうか・・・ええ、メットに目玉の意匠なんて誰でも思いつくだろう、とお考えになるのもごもっとも。しかし、しかしですよ!あまりに似ていると思いませんか?
 

上の画像の左のヘルメット、グラフィックが見えづらいのですが、下のようになっています。(ちなみに銘板には「SUPERBA GOLD/BLACK」とありますが、「GLORIA」です。入れ違えていますね)

自転車乗りなら、アルカンシェル(ロードレースのチャンピオンが着るジャージの意匠)かな、と思うかもしれません。オートバイレース好きなら、どこかで見たグラフィックだなあ・・・とモヤモヤすることでしょう。私は気づきましたよ!(エラそう)これって、アゴスチーニのツナギの意匠が元ネタでしょう!さすがAGV=ダイネーゼ、説明は一切なし、突き放してくれます。

BELL, etc.

Triumph

無限

MUGEN V Twin Engine Concept

前回のショーでは排気量1,400㏄を謳っていたのが、今回では2,000㏄と主張しています。2020年に発表予定というのは同じ。

前回発表時のバナー。

今更指摘するまでもなく、ヴィンセントのVツインの影響を強く受けていることは明らか。無限元社長、本田博俊氏の英国趣味の真骨頂でしょうか?

左側なんて、コピーと言わざるをえないほど似ています。

ヘッドの形状を見ると、本家2バルブに対し、どうやら4バルブのようです。

ちなみに、オーストラリアの「アーヴィング・ヴィンセント」が、すでにヴィンセントの2バルブヘッドを・・・

4バルブに改造しています。偶然か必然か、アーヴィングのヘッド形状と無限のヘッド形状はよく似ていますね。

説明員の方に「このエンジン、何に使うつもりなんですか?」と聞くと、「世界のフレームビルダーに使ってもらいたい」というような旨のことを言葉を濁しながら答えられました。

CRキャブはクラシック趣味を演出するための「お飾り」だとしても、ユーロ5時代の新造エンジンとして、厳しい排ガス規制、騒音規制をクリアさせてまで、わずかな数をカスタムバイクに使ってもらうだけでは、到底採算が合うとは思えません。

そうすると、このエンジン、CRキャブどころか、エンジン本体自体が「お飾り」ではないか・・・現時点で内部構造を持たないモックアップに過ぎないだけでなく、将来的にも動かす気のないのではないかという疑念が生まれてきます。2020年が来れば、諸般の都合で計画は中止となりました、というよくあるパターン。

そう考えると、エンジン構造に矛盾すら見出すようになってしまいます。

このエンジン、左側から出力を取り出すようになっています。上の画像で確認できる通り、右側には出力を取り出せるような機構は見当たりません。

ファイナルはベルト駆動の様で、ドライブ・プーリーが付いているのが左側ケースのすきまから見えます。

しかしですね、この左側のケースって、普通、1次減速(クランク回転をトランスミッションに伝達)するためのギアなりチェーンなりと、クラッチユニット一式が入っているんですよ。このケースが左側にあるということは、必然的に右側から出力を取り出すことになるんです。

それが証拠に、モデルとなったヴィンセントは右チェーンですし、似た構造を持つハーレーなんかも左ケースの右チェーンです。

日本のバイクは、まず左チェーンなので、右チェーンとしてデザインされたエンジンに対し、左チェーンとなるよう、(中身がないのをいいことに)即興的につじつま合わせをしてしまったでのはないでしょうか?

無限 MRV1000

無限は、上の1,400㏄/2,000㏄のVツインエンジン単体の発表以前に、1000㏄のVツインを世に出しています。

開発は2000年ごろに始まり、このときはモックアップで終わらず、2010年6月のマン島TTウィーク中に開催されたクラシックバイクのパレードラン(クラシックレーサー・ラップ・オブ・オナー)に完成車を出走させるに至っています。

MRV1000の開発は、本田宗一郎氏の長男であり無限創業者である本田博俊氏肝煎りとのこと。

しかし、肝心の博俊氏は、このエンジンが開発まっ盛りのころ、腹心の経理責任者に金銭的にハメられ、2003年、法人税法違反で起訴されてしまいます。検察に徹底抗戦したため、2011年に最高裁敗訴で懲役2年の実刑が確定するや刑務所に収監されるという憂い目にあわされています。

博俊氏は、1年近い拘留期間が刑期から差し引かれ、翌2012年には出所されたそうですが、もしかすると、無限がこの未来の無いエンジンにこだわり、掲げ続けるのは、出所後、無限から離れざるをえなかった博俊氏にむけて、ある種のサインを送っているのかもしれません。


無限MRV1000も元ネタのヴィンセントも、右側エンジンカバーが仰々しいほど大きいのですが、それを見るたびに、その下に何が隠されているんだ?と常々思っておりましたが、ちょうどいい機会なので調べてみました。(下の画像群はヴィンセントVツインのものです)

当然と言えば、当然なのですが、OHVのカムとタイミングギアが組み込まれています。右端のギアはセルモーターあるいは発電ダイナモ用、一番下のギアはオイルポンプ駆動用でしょうか。

OHVのプッシュロッドとロッカーアーム一式。

ヴィンセントのバルブ開閉の構造がよくわかる図。

バルブとバルブスプリングは縦穴から、ロッカーアームは横穴から組み込みます。

Indian

SUZUKI New KATANA

ヨシムラ

Peugeot

Lambretta

韋駄天X

DUCATI SCRAMBLER CUSTOM

Monkey Davidson

モンキー・ダビッドソン、「オリジナル」は今から40年ほどに存在していました。都内にあったモンキー系カスタムショップ「乗りもの館(や)」の労作で、現在まで続くモンキーの改造ムーブメントと70年代後半のパロディブームの流れが融合して産まれたものと存じます。ソロとカー付きのフルドレスのほか、ローライダーがありました。

キジマが乗りもの館から権利を買ったのか?あるいは、「ソレ」とは全くベツモノとして出されてるのか?

1980年というから今から40年ほど前、日東からソロとカー付きが1/12でキット化されています。私がモンキー・ダビッドソンの存在を知ったのは、実はこのキットからでしたね。日東無き現在、キットはプレミアム価格で取引されています。

LED HEADLIGHT / FLASHER

RIDE RECORDER


われらがタミヤブース

懐かしい!まだ売っていたんだなあ・・・とよく見たら「楽しい工作シリーズ No.95」、ずいぶんと数字が大きい。調べてみたら、なんとリニューアル版でした。1995年のリニューアル・リリース時の定価は1,000円、現在1,600円。まあ23年も経っているんですがね!

こちらは「楽しい工作シリーズ No.46」のオリジナル版。当時600円くらいだったでしょうか。細部がいろいろ変わったことが分かります。これももう、かれこれ40年モノ。当時は楽しい工作シリーズでは新参の印象でしたが。

リニューアル版にも「例の」タミヤ・スイッチを使っているんですね、このスイッチには何度世話になったことか!

例のスイッチと言えば、電池ボックスセット!!150円くらいだったから、プラモを買うほどの金がないときに買って手慰みに作ってましたね、ガキん時。特に使う当てがあるわけでもないどころか、入れる電池もないのに。

ちなみに楽しい工作シリーズの第1作は「高速ギヤーボックスセット」。「ギア」ではなく、あくまで「ギヤー」。200円くらいでしたか。これも手ごろな値段だったので意味なく買ったりしてたなあ・・・

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