2014/7/26-27 第37回 鈴鹿8時間耐久ロードレース

このところ、一連のモーター・イベント画像を提供してくれている若きE藤君が、8耐観戦に行く、奮発してパドックパスを購入する、というので良い写真を撮ってきてほしい!とお願いするも、当日、パドックパスを自宅に忘れてきてしまったとのこと・・・残念!

鈴鹿の道は世界に通ず(モリワキ寄贈)

ヨシムラ60周年

POPが熔接肉盛したカム山を仕上げたというS800用カム(1970年「鈴鹿ゴールドカップレース」使用)

同S800用カム(1969年「鈴鹿1000kmレース」使用)

GS1000用ST-1カム
現存する最後の生産品、だそうです。

もはや理屈ではない・・・

ヒューレット・パッカード製HP41CV。1979年。コンピュータというよりもプログラム電卓ですね。ちなみに、アップルIIは78年、NEC PC-8001は79年、IBM PCは81年のリリースです。

1972 CB750K0

POPと不二雄氏がUSで活動していた頃のCB750Kレーサー。ゲイリー・フィッシャー車。

1978 GS1000R

1978年から始まった鈴鹿8耐、その年の優勝車(レプリカ)。
改造範囲の狭いAMAのスーパーバイク仕様で、ホンダのワークスマシンRCBを下す。(#2 W.クーリー/M.ボールドウィン)

1980 GS1000R

第2回はホンダに勝利を譲るも、世界耐久選手権の一戦に組み込まれた第3回は、再び優勝。(#12 W.クーリー/G.クロスビー)

1981 GS1000R/XR69

この年、TTF1タイトルを獲ったグレーム・クロスビーがマン島TTで優勝した車両(レプリカ)。
TTF1マシンは、この年からフルフローター・サスペンションを採用するのですが、この車両にはまだ付いていません。(500ccでは1980年から採用)

1983 GSX1000

1983年の8耐は、ヨシムラのエンジン、モリワキのフレームのタッグというドリームチームとなります。(ちなみに、初出場のPHMCのTT2が18位と21位になった年です)

#12のG.クロスビー/R.フィリス組は予選1位を採るも、決勝は13位で終わります。ヨシムラは4バルブのGSX系エンジンでは2バルブ時代ほどの成功を残せませんでした。

1986 GSXR750

今年、ヨシムラから辻本&シュワンツ&青木組がレジェンドチームとして出場していますが、その元ネタがこの年。84年から上限750ccとなったTTF1はRVFの独壇場となってしまいます。ホンダを倒す可能性があるのはヤマハだけというHY戦争のさ中、蚊帳の外のヨシムラ・辻本&シュワンツ組は予選6位決勝3位と大健闘しました。

1987 TORNADO 1200 BONNEVILLE

1985年の油冷GSXRデビューに合わせ、ヨシムラはキットパーツをリリースしました。外装を含むそのパーツ群を”全部のせ”したのが1200トルネードです。一般向けの市販コンプリート車ではなく、裕福な個人が発注した車両だったと記憶していますが・・・3台製作したとか。マグネシウム・ボディのTMキャブが100万円とか言われていましたね。

2000 HAYABUSA X-1

1999年のハヤブサ・X-Fクラスレーサーの公道走行用レプリカ。100台限定、256万円。画像の車両に付いているFサスやホイールはオーナーによるカスタムで、オリジナルは、値段を抑えるため、ノーマルパーツのままでした。

2000 HAYABUSA X-1R

ホンダが長期に渡り君臨するSBクラスを避け、X-Fクラスで出走。出口&ジャイルス組は総合6位・X-Fクラス優勝の成績を残しています。
いろいろな見方はあるかと思われますが、この時代は、あのヨシムラがX-Fという”ハズし”を選択せざるをえなかったほどの低迷期と当方は評価いたします。

2001 KATANA 1135R

80年代末から90年前半にヒートアップした空冷4発ブームから10年遅れで世に出た『真打』。5台限定、358万円。購入するのに文章による資格審査があったってホント?

2004 TORNADO-III 零-50

ヨシムラ創立50周年記念マシン。5台限定、800万円・・・そういえば、2001年リリースのTORNADO S-1の画像がありませんね。

2007 GSXR1000 SUZUKA 8H WINNER

上で『低迷期』と書きましたが、このまま沈んでいってしまうはずもなく、1980年以来、27年ぶりに総合優勝を勝ち取りました。(#34 加賀山/秋吉)

FMX

フリースタイルモトクロスのデモがあったみたいです。人間、やろうと思ったら何でもできるんですね!バイクごと崖から落ちたあの日を思い出していやな汗が出てきました。

予選

ここから、ようやくレースの画像となります。

(いまさらですが)これでコケているんじゃないんだから・・・

ケビン・シュワンツの予選での走り。タイムは2’11.386。ちなみに辻本選手は2’15.224、青木選手は2’09.338(予選最速は2’07.839)

すでに報道されている通り、シュワンツ選手が走りを見せたのは予選だけでした・・・レジェンドチームのスタートライダー、青木選手は、おそらく、一時だけでもヨシムラ本命チームを抑えるという見せ場を作ろうとしたのでしょう。スタート早々、3位を走る本命チームを猛追したあげく、スタートわずか15分後、本命マシンに絡む形で、130Rにてマシンをオーバーラン・大破させ、リタイヤと相成ります。シュワンツ選手と辻本選手は一周も走ること無くヨシムラ60周年企画は終わりを告げました。

マーシャルカーはヨーロッパ向けシビック タイプR「無限」仕様。

前夜祭のイベントには60周年のヨシムラがフューチャーされたようです。

クロスビー氏も来ています。

1980年の優勝車にクロスビー氏、1986年3位車にシュワンツ選手、2007年優勝車に辻本選手が乗ってデモランします。

徹夜でピット作業・・・ではなくて、前夜祭の余興の一部のナイトピットウォークだそうです。

祭りの夜は更けて・・・明日は決勝。

決勝

予選はドライでしたが、決勝は豪雨によりスタートが1時間5分ほど遅れ、6:55耐となりました。路面はウエット。

#5 DUCATI 1199 Panigale R

#6 KTM 1190 RC8R

レース中、雨が降ったりやんだりしたものの、レースを後半分残すあたりで路面は完全にドライに固定されたようです。

#82 DUCATI 1199 Panigale

#44 KTM RC8R

外車勢は、参加総数は11台(DUCATI 3台、BMW 6台、KTM 2台)、成績は、

  • 14位 #39 BMW S1000RR (166周)
  • 16位 #135 BMW HP4 (166周)
  • 22位 #23 BMW S1000RR (162周)
  • 32位 #36 BMW S1000RR (157周)
  • 37位 #82 DUCATI 1199 Panigale (157周)
  • 46位 #6 KTM 1190 RC8R (151周)
  • 51位 #105 BMW S1000RR (145周)
  • 52位 #44 KTM RC8R (143周)
  • (完走58台)

完走ならずは、以下3台。

  • #55 BMW HP4 (131周)
  • #5 DUCATI 1199 Panigale R (82周)
  • #18 DUCATI 1199 Panigale (出走せず)
  • (DNF,DNSは12台)

といったところ。

DUCATIはBMWには完敗ですが、KTMには辛うじて優位を保つことはできました。この動向は、奇しくも新車販売台数の情勢と一致しています。

2 thoughts on “2014/7/26-27 第37回 鈴鹿8時間耐久ロードレース

  1. 相変わらずE藤君はアグレッシブですねぇ。。。
    私は8耐はおろか、レースを見に行ったことがないです。
    なんかTVで満足してしまうんですよね。
    あと、サーキットへの公共交通機関での移動は面倒くさいって感じてしまうんですよ。

  2. 鈴鹿は最寄り駅から1.5km歩くか、一個遠い駅から満員のシャトルバスに乗っていくかになります。
    到着した時点で汗だくでした。
    去年はバイクで行きましたが、とにかく帰りがつらいです。

    MotoGPとWSBKも観戦しに行きましたが、あっという間に終わってしまいますので、
    暑ささえ我慢できれば8時間ゆっくりお祭り気分を味わえる8耐が最も楽しいですね。

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